インタビュー

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開業以来、訪問診療を継続。お薬を飲むタイミングなども患者さまの環境と要望に合わせてアドバイスします

先代の後を継ぎ、地域に根ざした訪問診療を続けています。ネットでさまざまな情報が手に入る時代。病院へのニーズや環境の変化に合わせながら、患者さまのお話にしっかり耳を傾けてからの診察を心がけています。

医師を志した理由は何ですか?

実は、高校生の頃はエジプト・オリエント研究をしたいと思っていました。エジプト考古学者の吉村作治先生(現・東日本国際大学学長、早稲田大学名誉教授)にあこがれて、早稲田大学に行きたいと思っていました。ですが、私の親が医師ということもあり、ゆくゆくは親のあとを引き継いでいこうと考え、医師の道を選びました。

循環器内科を選んだのは、循環器の分野は難しいと思ったからです。まずは循環器についてしっかりと勉強して、心電図を読めるようになりたいと思いました。まずは難関から取りかかろうと、大学でも循環器内科を学べる教授のもとで勉強しました。

開業時から変わらない点や変化した点などはどのような点ですか?

開業以来ずっと変わらないのは、訪問診療ですね。私も子どもの頃から往診に連れて行かれたりしました。夜中でも起こされて「今から往診に行くぞ!」と車に乗せられて、患者様のご自宅に伺っていました。先代が訪問診療を始めたきっかけについては、直接聞いたことはありませんが、患者さまからのご要望だと思います。

昔に比べると、診断、治療の方針やお薬など、説明すべきことが多くなりましたね。患者さまが病院に求めるニーズが変わってきたと感じています。より詳しい診断が欲しいということでしょう。今はネットでいろいろな情報が手に入りますし、患者さまの混乱や不安にしっかりと耳を傾けてから、診察するように心がけています。

長く診察してきて印象に残っていることはありますか?

長年ここで医師を続けていると小さいお子さまが成長していくのを見守ることも多く、大人になってからも来院してくださると、やはり印象に残ります。診ていた患者さまがお子さまを連れてきてくださることもあります。
かつては小児科の医院も多い地域だったのですが、子どもが少なくなっているせいか、だいぶ減りましたね。

小さいお子さまの場合、学校や保育園に通っていて日中にお薬が飲めないということもあります。たとえば、1日3回飲むお薬の場合、朝と帰宅時、帰ってきてから4~5時間後など、環境によって飲むタイミングを変えています。錠剤が苦手な子には錠剤以外のものを、また具体的な希望があれば対応するようにしています。